ご挨拶
皆さまには日頃より日本展示会協会の活動に多大なるご支援を賜り、心より御礼申し上げます。
展示会は産業の成長と経済の発展を支えるカタリストとして、パンデミックを乗り越え、再び活気を取り戻しています。2024年には開催本数が927本と2019年比121%に達し、2025年は980本へとさらに拡大する見込みです。出展者・来場者の戻りも完全に回復し、展示会は以前にも増して社会的・経済的な存在感を高めています。
しかし同時に、展示会業界は変革のただ中にあります。出展者はより高い投資効果や付加価値を求め、AI・デジタル活用、サステナビリティ、ネットゼロ対応など、かつてない期待と厳しい基準が突き付けられています。安全な運営、統計整備、人材育成、国際化、地方開催といった課題にも積極的に応えていかねばなりません。
このような中で、日展協は「開かれた日展協」を旗印に掲げています。これは、会員・非会員の垣根を越え、展示会・ディスプレイ・MICE業界など関連団体とも広く連携し、共に課題を共有し解決に取り組むという姿勢です。若手や次世代の活動を支援し、誰もが参加しやすい開かれた協会として、業界全体を代表し、成長を後押ししていきます。
現在、日展協には279社・団体が加盟し、7つの専門委員会が活動しています。安全対策、サステナビリティ推進、国際交流、人材育成、会員交流、広報、総務といった7つの分野で、活発に実践的な取り組みを進めています。さらに2025年度には経済産業省の「展示会産業実態調査事業」が本格化し、日本の展示会産業の価値をデータとして可視化し、国際的に発信できる基盤が整いつつあります。
私たちが目指すのは、業界全体が一つになり、次世代に誇れる展示会産業を築くことです。皆さまお一人おひとりの声を「大きな声」として束ね、より魅力的で持続可能な展示会を実現してまいります。
どうぞ引き続き、「開かれた日展協」の活動にご理解とご参加を賜りますようお願い申し上げます。
令和7年9月吉日
一般社団法人 日本展示会協会
会長 堀 正人