2025年発足の新広報委員会が企画するインタビュー記事。
展示会に携わる、展示会が好きな方にフォーカスしながら、展示会の魅力を発信します。
展示会にキュンです♡ Vol.2 加瀬 裕未さん RX Japan㈱(推し活EXPO)
“好き”が経済を動かす!「OSHIKATSU」を世界へ届けたい
推し活EXPOは、2025年9月24日(水)〜26日(金)の3日間、インテックス大阪にて開催され、雑貨、インバウンド向けグッズ、ビューティなど7つの専門展で構成される総合展示会「ライフスタイルWeek【関西】」内で、ひときわ注目を集めていました。今回は、「推し活EXPO」の立ち上げ人である加瀬さんに、企画の背景や推し活市場の魅力についてお話を伺いました。
「推し活EXPO」の企画が始まったのは約2年前。加瀬さん自身、15年以上にわたって推し活を続けてきた経験から、「グッズや遠征費にお金を使う推し活は、経済的にも大きなインパクトがある。ビジネスとしても面白いのでは?」と感じたことがきっかけだったそう。
「『オタク』というと負のイメージから、『推し活』という言葉が広まり、ポジティブな文化として認知されるようになったことも後押しになりました」と加瀬さんは語ります。
今でこそ幅広い世代に浸透している「推し活」ですが、もともとはZ世代の若者を中心に広まった文化。そのため、企画当初は社内での理解が得られず、苦労も多かったといいます。
それでも、「ライフスタイルWeek」の来場者層と親和性が高いことや、既存の展示会が文房具、ビューティ、テーブルウェアなど業種ごとに分かれているのに対し、推し活はそれらを横断的にカバーできることをプレゼンし、開催にこぎつけました。
グッズだけじゃない、進化する推し活
「推し活」と聞くとグッズのイメージが強いですが、近年ではオンライン握手会やメッセージ送信サービス、音声コンテンツなど、無形商材(サービス)の展開も増えています。
東京ビッグサイトでの開催時には、グッズフェアとサービスフェアを分けて実施するなど、時代の変化に合わせた構成にも挑戦しています。
また、従来のライフスタイルWeekでは対象外だったエンタメ業界やIP関連の企業など、新しい来場者層の獲得にも成功しています。出展社の満足度は非常に高く、リピート率も上昇中。口コミで広がり、東京開催では初回20社だった出展社数が、次回には100社、さらに150社へと急増しました。
推し活の未来─「OSHIKATSU」を世界へ
「推し活」は、アイドルやアニメだけでなく、競馬や相撲などにも広がりを見せています。今後はDX分野などにも展開し、商材の幅をさらに広げていきたいとのこと。
「今は女性向けが多いですが、男性でも手に取りやすい商品を増やしていきたい。そして、推し活は日本らしい文化の一つ。最終的には『OSHIKATSU』として海外にも広めていきたいです。」と加瀬さんは語ります。
今や3兆円規模とも言われる推し活市場。高齢者の生きがいにもつながるなど、社会的にもポジティブな影響を与えるこの文化。加瀬さんの情熱とともに、「推し活EXPO」は今後ますます注目を集めそうです。
【編集後記】広報委員会 犬塚 美帆
推し活は、自分らしさを大切にする前向きな文化だと改めて感じました。展示会という場で、ビジネスとしての広がりを目の当たりにできたことが嬉しく、年配の方が推し活を学びに来ている様子も印象的でした。こうした世代を超えた交流は、展示会ならではの魅力だと思います。