5月19日(月)、日展協人材育成委員会は、前回のセミナーアンケートで要望が多かった「展示会の地方開催」にスポットを当て、「ここでしか聞けない『地方展示会の秘訣』教えます」と題したセミナーを開催した(会場:RX Japanセミナースペース、参加者68名)。
第一部では堀正人会長(イノベント取締役代表執行役社長)が全国各地で開催されている成功事例を挙げながら、地方での展示会の作り方として、都市戦略の存在と首長の決断、そして戦略に沿ったその都市ならではの展示会を企画することの重要性を説いた。
第二部では、クリストファー・イブ氏(インフォーママーケッツジャパン代表取締役)が同社で手掛けている国内最大の海事都市今治で開催している国際海事展「バリシップ」を紹介。十分なスペースが確保できない展示会場に立体駐車場、隣接する旧専門学校、加えて向かいの商業施設の駐車場までも展示会場としてフル活用し、今や出展者380社、来場者20,000人の規模にまで成長し、地元経済の活性化にも貢献している事例を紹介。さらに地元企業が資金を出し合って展示会場の新設に向けて動き出しているという。
モルガン・ショドゥレール氏(愛知国際会議展示場代表取締役社長)は愛知県の主要産業である自動車、ロボット、航空宇宙、農業などを軸に地元自治体と経済界と連携したMICE戦略に沿って積極的な展示会誘致と開催支援を行っている事例を説明した。
3人の講演は、これまで大都市一極集中であった産業展示会のあり方に一石を投じ、地方ならではのテーマと地元の協力、そして何よりそこにバイヤーが集まれば如何なる場所でも開催の可能性はある、ということを実感させてくれる内容であった。
今後も人材育成委員会は様々な切り口でセミナーを企画し、展示会業界のさらなる活性化に寄与していく。
以上(人材育成委員会、総務・広報委員会)